やっぱりやっちゃうACT.156-3.5続き妄想。

2010年04月21日 12:07

揺らしまくってみました。


ブラコンにシスコン、要するに普通以上に仲のいい兄妹ということ。
彼女を冷たくぞんざいに扱う自信がない俺が選んだ最良の選択肢。
誰に対しても冷酷な男、カイン・ヒールとして終始徹底した態度が取れればそんな設定はしなかったのだが、今更仕方がない。
むしろ徹底した態度を取って彼女に悲しい顔をされ、動揺してカインが揺らいでしまう事の方が問題だ。

「兄さん♪」

俺と違って余計な迷いがない彼女はセツカとして完全に役に入り込んでいる。
それはホテルの一室で二人きりになっても続行していく。
つい"兄妹ごっこ"には休憩はないのか?などと考えてしまう俺よりもよっぽど熱心だ。
こんな事ではいけないと思うものの、誘惑が多すぎて集中できない。
ベッドに座る俺の隣に、嬉しそうにちょこんと座るなんて一体どういうつもりだ。

(どういうつもりって……俺こそどういうつもりだよ……)

この時点で既に本日のカイン・ヒールは俺の中で終了している事に気づき、頭を抱える。
そんな俺には気づかず、彼女はまだセツカとして俺に話しかける。
もうそろそろヤバイから、セツカを終了してもらおうか、と考えたが、それはもっとヤバイ気がした。

"最上キョーコ"が俺と同じホテルの部屋に一緒に泊まる。

考えただけで眩暈がしそうだ。
最善なのは俺が兄カインをやり通せばいいという事だが、なんだか滝にうたれる修行僧にでもなった気分だ。

「兄さん、なんだか疲れてるみたい…大丈夫ー?」

君がもう少し俺から離れてくれれば楽になれるんだ、と言いたくなったがカインはそんな事は言わないはずだ。
逆に軽く抱き寄せて「心配するな」などと優しく囁けばいい。
そしてもっと傍にいて欲しいなどと思う自分もいて、慌ててカインを引っ張り出すが、カインだって同じなんじゃないのか。

微妙に重なる俺自身とカイン・ヒール。

どちらで行けばより安全か、と迷うが、迷う必要もない位カインに決まってる。
要するに"俺"が強く出て来すぎるんだ、と考え、必死で封印する努力をするが、それは困難を極めた。
どんな顔をしてそれに尽力していたのか、俺を見ていた彼女が一層心配しているような顔になる。

「やっぱりお疲れではないのですか?……いつもとは違う風に装ってらっしゃいますし」

あぁ、その発言は危ないな。
それは既にセツカじゃないだろう、最上さん?

「ここに戻って来たら、普通になさって下さい」

普通?
普通ってなんだ?
というか急にセツカが抜けたね?
俺の方はまだ心の準備ができていないのにそれは反則だろ?

身勝手な非難を彼女に向けてしまわないように「どんな服買って来た?見せてくれ」などと言ってとりあえず彼女の気を逸らす。
一応カインの顔で言ったつもりだ。
これで彼女もまたセツカに戻るだろう。
なんとか平静を装いたい俺の、そんなささやかな努力は、次に彼女が見せた、思わず力いっぱい抱きしめたくなる様な可愛い笑顔に打ち砕かれる。

「たくさん買っちゃった!これとか、これも可愛いでしょっ?」

ウキウキと楽しそうに買って来た服を俺に見せる彼女がセツカなのか最上キョーコなのか、判断がつかなくなって来た。
そして、穏やかに笑ってそれを見ている俺はもう誰なんだかよくわからない。
ぼんやりとしてきた頭の中で、あぁこれが敦賀蓮と最上キョーコの会話だったらいいのにとボケた事を考え始めたら、急に消えかかっていたカインが戻ってきた。

(……ダメだ…しっかりしないと……)

普通、兄は妹に手を出したりはしないんだ。

呪文の様に唱える、ごく普通の言葉。

でもかなり妹に甘い兄なんだ……
頬とか額にキス位は……軽いハグ位は……

手を出さない、と言い聞かせていたはずなのに、いつの間にか、どこまでならいけるのか、という方向に思考が変わっていた。
そんな自分に気づいて焦る俺の耳に「これちょっと着てみるね!」という彼女の声。

(えっ!ここで!)

そんなわけはなく、彼女は買って来た服を持ってバスルームへと消えた。

(そりゃそうだ……いくらなんでも俺の目の前で着替えるわけないじゃないか……)

自分の馬鹿さ加減に脱力して、俺はベッドに倒れこむ。
残された服達の中に、ヤバそうなのはないか確認したくなったが、わかったところでどうしようもない。

本格的にカインとして仕事を始める前から既に理性は崩壊寸前。
BJの仕事は俺にとっての転機になるかもしれない重要なものだとは思っていた。
しかし、まさかこんな形で混迷を極めると思っていなかった俺は、最後まで何事もなくこの仕事を完了させる自信をすっかり失っていた。




これだと腕枕で死ぬかも。


コメント

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  2. Kanamomo | URL | EO0B5AXI

    腕枕!

    こんにちは!
    腕枕、いいですよね!
    なんとかならないか考えていますが返って難しくしてしまいました(笑)

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