まだやるのかよ、続き妄想。

2010年04月17日 00:20

微妙に前記事の途中からの続きになります。
発展祈願ということで勢いでUP。


もしかしたらセツカ自身は意外と弱いところがあって、子供の頃にいじめられてる時に助けてくれたとか……
そうすると、こんな見た目も兄さんに合わせようとして頑張ってるのかも。
中身はかよわくてはかない、可愛いところが多い女性なのかもしれないわ!
そう、兄さんと同じように他人には強く出ても、二人の時にはきっとメロメロでほわほわな娘なのよ!

(ようし!この線でいこう!)

セツカの方向性を見出したキョーコは満足してベッドに潜り込む。
しかし、今度は兄カインの方が気になって眠れなくなった。

(カインはセツカをどう思っているのかしら……妹だし、行動を共にしてるんだから嫌ってはいないわよね…でもどの位の仲なのだろう……)

ベタベタした時に"あの調子"で冷たく乱暴にあしらわれたら……

いいえ、それでもセツカは病的にブラコンなんだから兄を慕うんでしょうけど……心構えってものが必要よね……

再びベッドから出て、座り込み、眠るカイン──蓮の背中をじっと見る。

そんなキョーコの様子に黙っている事ができなくなった蓮は急にむくりと体を起こした。

「ひゃ!……つっ…兄さん…起きてたんですか?」
「…眠れないの?」

君が眠らないと、とてもじゃないけど眠れないよ。

思わずそうぼやきたくなった蓮だったが、そんな言葉はなんとか飲み込んでベッドの上で座り込んでいるキョーコに声をかけた。

「何か……考え事?」

ベッドから上半身を起こしただけの状態で、キョーコの方を見ず、呟く様にそう言う蓮。
そんな蓮の様子を見て、睡眠の邪魔になったかしら、と申し訳なく思うキョーコだったが、せっかくだからカインの事は蓮に直接聞いてみようと考えた。

「あの……」
「ん?」
「カインは……セツカに愛情を持って接するのでしょうか?」
「えっ!」

一瞬、蓮は何か別の事を聞かれたのかと思って思い切り狼狽した。

(いや、違うっ!カイン・ヒールが妹セツカをどう思ってるかって話だよな……)

急に大きな声を上げて振りむいた蓮に驚いたらしいキョーコは、少しビクビクしながらも、考え込んでしまった蓮をじっと見つめていた。
灯りのついていないホテルの一室で、蓮はキョーコに見つめられながら、余計な想いはとりあえず忘れてカインの事だけを考えた。

妹なのだから、当然それなりに愛情はあるだろう。
いや、カインならば妹など、どうでもいい存在か?
いや、やはり、それなりに大事にしていなければセツカが病的にブラコンになどならないんじゃないのか?

カインなりの愛情があるはずだから───

そう考えて、蓮は口を開きかけた。
しかし、傷つけてでも彼女を遠ざけたい情けない自分が頭をもたげ、すぐに閉じてしまった。

カインは妹なんてどうでもいいんだよ。

そう言えば、近づいてくる彼女を冷たくあしらっても問題はない。
むしろ、近づいてこない気がする。
そうすれば……

闇に慣れた蓮の目にはっきりと浮かび上がるキョーコの白い顔……不安そうな瞳。
思わず息を呑んでそれを見つめた。

そして口から出た言葉は───

「カインは……きっとセツカには優しくて……大事にすると思うよ……」

「そう……ですか……」

キョーコは少しほっとしたような顔でにこりと笑った。

「もう寝ようか…」
「はい…」

二人は再びそれぞれベッドに潜り込み、目を閉じる。
キョーコが寝入った気配を感じると、背を向けていた蓮はベッドの中で体勢を変え、眠るキョーコをじっと見つめた。

(優しく……大事にするよ……?カインも俺もね……)

これは最大のチャンスだと、蓮は思い、闇の中一人妖しい笑みを浮かべた。




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